ご挨拶

大会長 星野 豊
医療法人社団豊生会 東苗穂病院 院長
星野豊
第9回日本ロボットリハビリテーション・ケア研究大会in北海道
テーマ「ロボット技術新時代〜次世代につなぐ技(わざ)と術(すべ)〜


 「第9回日本ロボットリハビリテーション・ケア研究大会in北海道」を医療法人社団豊生会東苗穂病院が担当させて頂くこととなりました。
 当院は2011年に北海道で初めてロボットスーツHALR(Hybrid Assistive Limb)を導入しました。ロボットリハビリテーションが若い世代への新たな技(わざ)として、患者への還元を目標にしてきました。
 日本は、かつて経験したことのない高齢化や人口減少が全国的な問題として浮き彫りとなってきています。この広大な大地である北海道では、その波は顕著に現れ都市部への人口集中が起こり町村はもとより市でも 過疎化の一途を辿りつつあります。どの地域においても医療・介護の人材不足に陥ることは必至といえましょう。こうした事態に北海道では地域医療構想が打ち出されました。これは地域ごとの医療のあり方や人口構造の変化に対してリハビリテーションや在宅医療を確保して地域包括システムを構築することを目的とし、医療および介護の総合的な提供体制を構築することを目的としています。 過疎化の進む地域では近隣同士の協力と都市部との有機的な「地域間連携」が必要となります。これをロボット技術が何らかの形で関与して寄与するものと考えています。
 また、日本ロボットリハビリテーション・ケア研究会は、2012年6月に「ロボットリハビリテーションの普及とこれに関する知識・技術の向上、それらを利用したリハビリテーション医療の質的向上、および高度で先進的なリハビリテーション医療の発展の実現を目指すこと」を目的として設立されました。毎年全国規模の研究大会が開催され医師、療法士、看護師、介護士、エンジニア等が意見を交わし職種を越えた連携を築き上げている様は新たな時代の到来と言えるでしょう。
 ロボットによる技術革新が多職種の連携を生み、多様な技術の躍進を果たし、更には「地域間連携」の礎に成りえるものと考えております。
 新元号の施行とともに新しい時代を迎えます。今回の研究大会が、医療と介護、リハビリテーション、ロボット開発の領域において更なる発展に寄与すること、そしてロボットリハビリテーションの未来が次世代の若者たちへ紡がれてゆくことを期待しています。




第9回 日本ロボットリハビリテーション・ケア研究大会 in 北海道