40歳以上の女性の方の内17%程度に発症する病気であるにも関わらず、自律神経失調症・更年期障害・産後うつ病などと間違えられて、病気に気づいていない方もいらっしゃいます。
甲状腺の病気にかかった人は、どういう症状から病気に気づき、病院を訪れるのでしょうか。
病気の種類によって症状はそれぞれ異なりますが、一般的には次のような症状をきっかけに、受診する人が多いようです。
ホルモン過剰の時 | ホルモン低下の時 |
・安静にしているのに、心臓がドキドキする | ・肌が乾燥し、カサカサになった |
・暑がりになり、水をよく飲み、汗をたくさんかく | ・食欲がないのに太ってきた |
・イライラしやすくなった、落ち着きがなくなった | ・体が冷え、寒がりになった |
・手指が細かくふるえる | ・体が重く、だるく感じるようになった |
・よく食べているのにやせてきた | ・朝起きた時に、顔や手がむくむ |
・眼球突出 | ・昼間も眠く、居眠りをするようになった |
・首がはれている | ・月経が不順になった |
・便秘をしやすくなった | |
・脈がゆっくり静かになった |
■バセドウ病
バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に作られる病気、すなわち甲状腺機能亢進症を起こす代表的な病気です。ほかの甲状腺の病気と同じように女性に多い病気ですが、その比率は男性1人に対して女性4人ほどです。甲状腺の病気全体の男女比は、男性1対女性9の割合ですから、甲状腺の病気のなかでは、比較的男性の比率が高い病気なのです。
発病年齢は、20歳代、30歳代が全体の過半数を占め、次いで40歳代、50歳代となっており、青年から壮年に多い病気といえるでしょう。
■橋本病
橋本病は「慢性甲状腺炎」ともいいますが、この名はこの病気の成り立ちに由来するものであり、甲状腺に慢性の炎症が起きている病気という意味で、このように呼ばれることもあります。
甲状腺の病気は、どれも女性の方がかかりやすいのですが、橋本病は甲状腺の病気のなかでもとくに女性に多く、男女比は約1対20~30近くにもなります。また年齢では20歳代後半以降、とくに30、40歳代が多く、幼児や学童は大変まれです。甲状腺機能低下症を起こす代表的な病気です。
甲状腺の検査は、基本的には血液検査です。また、甲状腺の形や大きさ、内部の腫瘍の有無を調べるために、甲状腺超音波(エコー)を行うこともあります。
~ お気軽にご相談下さい ~ (※事前予約制です)
東苗穂病院 総合外来までお問い合わせ下さい。
電話番号 011-784-1121